フルメタル・パニック! Family

「フルメタル・パニック! Family」
賀東 招二 (著), 四季童子 (イラスト)

 人気 SF学園ミリタリーアクション?の14年ぶりくらいになる新シリーズ第一弾です。
 世界の存亡を懸けた最終決戦から約20年後――相良宗介千鳥かなめと結婚し、平穏な日々を送っている……ハズだった。

 おっさん、おばさん読者のためのおっさん、おばさんアクション巨編キタ――(゚∀゚)――!!そんなわけで、正統な続編のスタートです。物語の雰囲気としては“本編”と“ふもっふ”が終盤で混ざり合ってしまったため、そんな感じで進んでいきます。宗介とかなめの間には二人の子供ができていますが、やっぱりトラブル満載の生活を続けています。いろいろ登場人物たちの20年後の姿が描かれていきますが、もちろん新規読者の事なぞ全く考慮されていません!何ならアナザーまで完読しとけよ!って感じですよ'`,、(´∀`) '`,、新キャラになる二人の子どもですが、娘の方は…、うん、教育を失敗した(´Д`;)軍曹二号が誕生してしまった…。息子の方は最近の子って感じで、よく分からない。
 夫婦の方は何だこのラブラブ夫婦爆発しろって感じですが、20年前もおっさん、おばさん感が強かったので、ちょうど良くなった感じ。

 うっかりアニメ化とかしたいなー、と思ったら本編を完結させないといけないと言う…(´Д`;)めっちゃハードル高いな、おい。もう、「ストライク・ザ・ブラッド」みたいにOVAでいいんじゃないかな。信者の信仰心が試されるけどな!'`,、(´∀`) '`,、

 しかし、テッサさんはどこにいるんですかね…。

エルリック・サーガ2 白き狼/夢見る都

「エルリック・サーガ2 白き狼/夢見る都」
マイケル・ムアコック (著, 原著), ジュリアン・ブロンデル (著), & 5 その他

 マイケル・ムアコックの伝説的ファンタジー小説グラフィックノベル化した作品の第二弾で、メルニボネ編の完結編になります。

 国の民に、王座に、愛しく思うものにエルリックが背を向けてから1年後――各地で殺戮をくり返して〈白き狼〉と恐れられるようになったエルリックの姿を追うところから始まる……

 一巻からすでに大幅な変更が為されているコミックですが、ちょっと待って。四人のチャンピオンのパートが一コマで処理されたよ!(;´∀`)いや、エルリックの物語にはあんまり関係ないけど、ひどくない?絵になっただけでもマシなのか。まあ、サクシフ・ダンの話も全然違ってるわけで、この本ってコミカライズじゃなくてコミック版だってことか、大体分かった(わかってない)。
 さらに物議を醸すであろう「夢見る都」ですが、ネタバレなしには書けない。最終的には原作に寄っていくとは言え、これってポリコレを意識してるんですかね。それとも映像化を狙ってるのかな、

 しかし、ストームブリンガーが「転生したら剣でした」くらい話しかけてくるんですけど!

エルリック・サーガ1 ルビーの玉座/魔剣ストームブリンガー

「エルリック・サーガ1 ルビーの玉座/魔剣ストームブリンガー」
マイケル・ムアコック (著, 原著), ジュリアン・ブロンデル (著), & 5 その他

 マイケル・ムアコックの伝説的ファンタジー小説グラフィックノベル化した作品です。

 ストーリーの方は別にいいか'`,、(´∀`) '`,、エルリックのコミックはこれまでにもいくつかありましたが、マッチョだったり骸骨だったり極端なエルリックが多かった印象。これはゴシックで退廃的なムード全開な上、怪物や神々も迫力満点でイイ感じ。しかしながら物語の方は大分はしょったねこれ…(;´∀`)みたいな感じのダイジェストっぷりにクラクラしたり。もっとも全部やるとエルリックの出奔までに倍くらい冊数が必要になりそうですが。脈うつ洞窟とか赤き射手ってどこにいったんだろうな…。まあムアコックが満足してるならいいんですけど、エルリックの行動原理がメルニボネ人をやめたいから大分変ってるような。まあ、それよりもストームブリンガーが女性だったってマジかよ!'`,、(´∀`) '`,、世代的にホモセクシャルな関係性で女性からエルリックを奪い取るみたいな感じだと思ってたんですけど!思ってたんですけど!!って昔はブラザーだったよね?

 やたらとセリフがちっせえな!って感じの最後まで末ナが刊行されるといいな、って一冊でした。まあ、原著もその辺探ってたら出てきたんですけどね!( ´∀`)ちなみに今回はアリオックでした。


魔界都市ブルース 紅(くれない)の女王

「魔界都市ブルース 紅(くれない)の女王」
菊地秀行

 米軍輸送機が極秘の積荷とともに“亀裂”に墜落。捜索のため降下した自衛隊を麻布に身を包んだミイラが返り討ちにした―。“おまえは、愛しい男の宿敵”美貌の人捜し屋・秋せつらに謎の言葉を告げて消えた、浅黒い肌の美女。白い医師メフィストは、彼女こそ古代エジプトに存在しないはずの女王ミスティであり、“新宿”の災厄だと警告する。せつらは、“魔界都市”に隠れ棲むという女王の下僕五人を追うが…。六〇〇〇年の時を超えて甦った女王の邪悪な目的とは。そして“新宿”の命運は?

 うん、夜叉姫伝をまた書きたくなったのかな'`,、(´∀`) '`,、
 そんなわけで、今度はエジプトの女王だ!ぶっちゃけ、エロさとハードさがすっかり無くなったほのぼのした夜叉姫伝なわけですが、その分コンパクトでサクサク読めます。エジプトの女王のキャラも分かりやすいって言うか、ヒドユキせんせーが動かしやすそうな性格で、いきいきしてます。なんて言うか、このタイプのキャラクターって吸血鬼ハンターにいっぱいいたよね…(;´Д`)

 そして、ヒドユキせんせーが気に入ったおかげで、女王のスピンオフまで書いてしまった一冊でした。


魔界都市ブルース 幻視人(げんしびと)

「魔界都市ブルース 幻視人(げんしびと)」
菊地秀行

 人捜し屋・秋せつらの許を訪れた謎の女は、実現する未来を視る能力者“幻視人”で、世界か「魔界都市“新宿”」か、どちらかの破滅しかない未来を視ていた。それぞれの思惑で立ちはだかる米軍や“幻”の刺客たち。死闘が続く中、遂に幻視した未来が現実を侵食し始め、究極の二択のカウントダウンが始まった!

 えーっと、この話は外谷さんの従弟が割と優秀だったって事かな'`,、(´∀`) '`,、そんなわけで、ルビ無しだと読めない、またドッペルゲンガーと未来予知を組み合わせたネタで最終的にはグダグダになるパターンの話だったわけですが、 いやあ色々と酷いな。何が何だかよく分からないうちにページだけが過ぎ去ったって感じです。また、せつらの同級生とか登場したりしてるし(;´∀`)

 全然いいところがなかったなあ、って一冊でした。


「2020年読書リスト」

まだ、生きてます( ´∀`)
去年の分とかも追加していく予定。

超伝記
「魔界都市ブルース 傭兵戦線」
「魔界都市ブルース 幻視人(げんしびと)」
「魔界都市ブルース 紅(くれない)の女王」

コミック
「エルリック・サーガ1 ルビーの玉座/魔剣ストームブリンガー」

魔界都市ブルース 傭兵戦線

「魔界都市ブルース 傭兵戦線」
菊地秀行

 美貌の人捜し屋・秋せつらが依頼された捜索対象は幼馴染みの鈴香。彼女こそ、“新宿”に進出すべく来日した、米国巨大軍需産業の社長グレイスンを狙う凄腕の狙撃手にして元妻だった。やがて戦場と化した街が“最悪”を呼び寄せる!?

 同級生で幼馴染みってどうなの?みたいな。じゃあ幻十とも顔見知りなのかよ!(;´Д`)
 というわけで、せつらの昔の知り合いを登場させると物語的に失敗するパターンが多かったですが、今回は割とうまくいった部類。全体的なムードがシリアスにまとめられており、すでに退行化が著しいせつらを差っ引いてもハードボイルドな側面が強まっています。青春鬼とかきっと無かったこと(ファンも作者も)になっている気がするいつも通りの設定とか気にしても仕方がない、ちょっぴり物悲しい一冊でした。

 コピーが30体って大盤振る舞いし過ぎだろ…(;´Д`)